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めんたい子のイタリア狂想曲

イタリアを狂おしく想うめんたい子が、旅やグルメ、カルチャーなどイタリー情報をお届け。

イタリアの電車は遅れない。でも電車に乗ってからが勝負だ。

イタリアってこんな国

日本人は、無意識のうちにイタリアが好きだ。

 

街中では、いたるところで

イタリア語を目にすることができる。

 

例えば

雑誌の「Domani」(明日)、「Oggi」(今日)、

アパート名でよくある「カーサ〇〇〇」「ヴィッラ〇〇」など。

 

アルファベットのことを「ローマ字」というくらい、

日本人は知らずのうちにイタリア語に親近感があるのだ。

 

フランス語の「ブシュブシャボシュ~」みたいな発音とちがって

「A」とかけば「ア」だし、「U」とかけば「ウ」だし、

「Mentaiko」と書けば「メンタイコ」

と読めるのだ。(たぶん、メンタイ~コとなるが)

 

もちろん例外の発音もあるが、

もしイタリア旅行中で困ったことがあれば、

自信を持ってローマ字読みをすればよい。

 

また、

イタリア語のリズム感(パルミジャ~ノ♪メンタイ~コ♪)に加え、

さすがモードの最先端を行く国・イタリア、

そのネーミングセンスは世界の中でもピカイチだ。

 

 

前々回意外と反響のあった「アリタリア」は

翼を意味する「Ali(アリ)」と「Italia(イタリア)」を

合わせて「アリタリア」。

 

こんな絶妙な名前のエアラインをほかに見たことがあっただろうか?

いま、羽を広げて飛び立つ白鳥のような、

優雅な響きを感じずにはいられない。

 

 

ちなみに・・・

  JAL(ジャパン エアラインズ) 

  ANA(オール ニッポン エアウェイズ)

 

 

・・・真面目だ、合格点以上でも以下でもない。

でも、日本が悪いんじゃない、アリタリアがすごすぎるのだ。

 

 

 

さらに続けさせていただきたい。

 

日本の電車の王様は、

言わずもがな、「JR」だ。(ジャパンレイルウェイ)

 

世界トップクラスの技術、サービスを誇るJR様に、

イタリア軍団は、ネーミングセンスで勝負を挑みたい。

イタリアの鉄道会社の名前は、

 

 Trenitalia(トレニターリア)

 

 

Treni(電車)とItalia(イタリア)が合体された

まさに王道パターンである。

 

 

勝てるとこで、勝つ。

この二番勝負、イタリアがいただきました。

 

 

さて、イタリアの電車は遅れる、というイメージがあるだろう。

ストライキも多いし、何時間も遅れるのは当たり前・・・

 

しかし、めんたい子は、

 

声を

 

小にして

 

いいたい。

 

 

 

 

イタリアの電車はあんまり遅れないよ。

 

 

 

 

あくまでもめんたい子、の場合だが、

時間通りにきっちりくるし、

たとえ遅れたとしても15分くらいで、

日本でもよくあるくらいの誤差だし、

意外と正確なのだ。

 

日本みたいにSuicaでピピッと、できる

ハイテクさはない。

改札もないから、電車に乗る前に

チケットに打刻を必ずしなければならない。

 

でも 

そのアナログ感以外は、日本とよい勝負だ。

同じ土俵に立てるかもしれない。

 

 

 

 

しかし、盲点があった。

 

 

 

 

めんたい子は、

ボローニャでめんたい姉と別れると(前回記事参照)、

少しお金をはたいて、

フレッチャロッサという

全席指定・要予約・要特急料金の

日本でいう新幹線に乗ってミラノへと向かった。

(「矢」を意味するフレッチャという名にもまた心酔。)

 

 

イタリアの主要都市をつなぐフレッチャロッサは、

クリスマスシーズンだったため、

電車は満席。

クリスマスの帰省中なのか、

はたまた旅行客なのか、とにかく混雑していた。

 

 

 

 

人をかき分け、ようやく自分の指定席にたどり着いた。

 

 

するとそこには、

机に勉強道具を広げ、本を読んでいる女子大生が座っていた。

 

 

もう一度自分のチケットと席表示を見直す。

 

 

間違っていない。

 

 

日本でも新幹線が混んでるときに

指定席買えなかったけど、次の人くるまで

座っちゃえ~!なんてあるけど、

停車駅について次の人っぽい人が現れたら

それなりにドキドキするはずだ。

 

でも彼女はめんたい子を視界にとらえてもなお、

勉学に必死だ。

 

 

もう一度チケットと席表示を見直す。

 

 

・・・間違っていない。

 

 

 

 

意を決して、

「すみません、そこはあなたのお席ですか?」

と優しい口調で問いかけた。

 

日本と違ってボックス席のため、

彼女以外の3人も、平たい顔のアジア人(めんたい子)に

視線を向けた。

 

 

 

 

「あ~私の席はあそこなんだけど、

 座られてたから私ここに座ったの」

 

 

 

と、通路をはさんでとなりのボックス席のひとつを指さした。

 

 

 

めんたい子は困惑した。

 

 

 

じゃ、そいつはどこの席なんだ。

指定席というものはもはや存在しないのか。

めんたい子も空いている席を探さねばならないのか。

もはや指定席の意味がない。

1個1個ブロックがずれていって

最終的に誰かがあふれ、誰かが得をする、そんなシステムなのか。

 

 

立ち尽くしながら必死に理解に努めようと

脳で反芻していると、

女子大生はあきらめたように席を立ち、

自分の席の人に「変わってちょうだい」と仕方なそうに告げた。

 

 

通路はさんでとなりのボックス席の客たちも

平たい顔のアジア人(めんたい子)をじろりと見た。

 

 

 

めんたい子は、

お金をはたいて購入した、自分の指定席にようやく着席した。

 

 

 

「自分は悪くない、自分は正しいことをしている。」

 

 

 

と必死に自分のためだけに語りかけた。

 

 

 

けれど、本当は、

「オーケー、じゃわたしもほかを探すわね」

なんて、アメリカのホームドラマみたいな軽いノリで

スマートに対応すべきだったのではないか、

みんなこのアジア人融通きかないなって

思ってるんじゃないかと、

また延々と、悶々と、考えをめぐらせた。

 

 

そうしているうちに、

ひとりの背反者と、ひとりの犠牲者を乗せた

フレッチャロッサは

定刻通りにミラノへと着いたのであった。

 

 

 

 

いまだに何が正解だったのかは、

分かっておりません。

 

正解がわかる方ぜひ教えてください。

チャオ