めんたい子のイタリア狂想曲

イタリアを狂おしく想うめんたい子が、旅やグルメ、カルチャーなどイタリー情報をお届け。

世にも奇妙な3人のイタリア人 ~File1:ボローニャの白ブタさん~

0か100か、がイタリア人ならば

日本人は1~99を美徳とする民族であろう。

 

不完全の美、この良さがわかるのは日本人だけではないか。

 

何を言わずとも心を汲み取り、

つつましく、謙虚に、和をもって貴しとなす。

 

イタリア偏愛者であるめんたい子も

日本人として生まれたことには誇りを持って生きてきた。

 

 

しかし、

そんなめんたい子の誇りは

3人のイタリア人によって

打ち砕かれた。

 

 

 File1:ボローニャの白ブタさん

イタリアの国土の真ん中あたりには

「美食街道」とよばれる一帯があり、

そのなかでも

イタリアきっての美食の街として知られるボローニャ。

 

日本人も大好きなミートソース(ボロネーゼ)で有名すぎるが、

イタリア人にボローニャってどんなとこ?

と聞くと9割方「ん?デブがいっぱいいる街。」

と言われる。(ボローニャ人が見てないことを祈る)

 

 

デブっちゃうほどうまいんだったら行くっきゃない、

めんたい子たっての希望で、

時を同じくしてヨーロッパ旅行中だっためんたい姉と

イタリアで待ち合わせて(アバウト)、訪問することになった。

 

めんたい子の旅スタイルは、基本ガイドブックを使わない。

性善説を採用するめんたい子は、

必ず現地の人に聞いて、おすすめされたところに行くようにしている。

 

そこで紹介されたのが

「Ristorante da NELLO al Montegrappa」

(リストランテ ダ ネッロ アル モンテグラッパ)

http://www.ristorantedanello.com/

であった。

 

超有名店なのか重厚感のある店内には、

壁という壁、階段という階段に、

有名人の訪問記念写真が貼られている。

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なんと、めんたい子の卒論で考察し、青春を捧げた

ロベルト・ベニーニ(俳優・映画監督)も

ご来店されているではないか!!!

 

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めんたい子の期待は、すこぶる高まった。

 

 

そしてこれらの写真たちや満席の店内が示すとおり、

料理は絶品だった。

 

(ハムとサラミの盛り合わせ)

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(キタ、ボロネーゼ!!)

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(サルティンボッカ ※お肉の上に生ハムを乗せて焼いた料理)

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「もうブタになってもいい!」

 

 

 

 

そんな感情がめんたい姉妹を席巻する中、

混雑してきた店内をせかせかと動きまわる、

一匹の、一人のおじさん。

 

いま話題のホセ・ムヒカ大統領、ないしは

スラムダンクの安西先生を思わせる、

つぶらな瞳、チャーミングなほほえみ、

そして、

ボローニャで鍛えあげられた、腹。

 

 

たとえ彼を、

ローマで、東京で、ニューヨークで、世界中のどこで見かけようと、

めんたい子はボローニャ人だと見抜く自信がある。

 

 

僭越ながら我々めんたい姉妹は、

彼を、愛情をこめて、

「白ブタさん」

と呼ばせていただくことにした。

 

 

ぽよんぽよんのそのお腹で、

ニコニコしながらサービスするその懸命な姿。

 

 

「やったった感」のある日本のおもてなしは間違っていた、

❝全身❞全霊でおいしいを表現するのが、真のおもてなしなのだと

目から鱗が落ちる想いでかみしめていた。

 

 

 

イタリアはチップのある国だ。

めんたい子はその文化に慣れていない。

 

でもその日ばかりは、

ベニーニの興奮からはじまり、

絶品料理の数々、そして

白ブタさんの気迫あふれる全身全霊のおもてなしを受け、

チップが弾まないはずがない。

 

ここは元祖・おもてなしの国出身者として

大盤振る舞いをしたい。

 

白ブタさんへ伝票とともに、

多めにお金を渡して席で会計を待った。

 

 

 

(白ブタさん、喜ぶだろうな、

 おつりとっておいていいよ、

 なんて言ったら・・)

 

と、

ウィットに富んだチップの渡し方を

生み出したことについて

めんたい姉とお互いを称えあっていた。

 

 

 

そろそろかな、、、

 

すると、 

奥のほうのキャッシャーから

白ブタさんがおつりを持って

ゆっくりと近づいてきた。

 

 

 

はやる気持ちを抑えきれないめんたい子。

 

 

 

「おつりはいらないよ」と、

手を横にふろうとしたそのコンマ1秒。

 

まだ声帯から声にもなっていないそのコンマ1秒。

 

 

 

 

 

白ブタさんは、

くるっと後ろに向き直り、

レジに戻ってわれわれのおつりを、

収納していた。

 

 

 

 

 

あっけにとられるめんたい姉妹。

 

 感動のグラツィエは・・・?

日本人っていい人っていうくだりは・・・?

 

 

 

 

めんたい姉妹は、傲慢だった。

なんだかんだ日本の思いやる心が一番美しいと

思いあがっていたのだ。

 

 

 

白ブタさんの、その

瞬時に人の感情を読み取る超人的な能力を前に

ただただ、ひれ伏すしかなかった。

 

 

これが世にも奇妙なイタリア人の、一人目である。

 

 

 

料理もおもてなしも一流のこのレストラン、

ボローニャへお越しの際は

ぜひ訪れてみてください。

 

 

チャオ